小学校から学習する英語の話

小学校を卒業して中学校に入学し、そこで初めて英語という科目に出会う時代は終わってしまっていますね。
先日、少しだけ小学校の英語のテキストを見たことがあったのですが、日常で頻繁に使われる表現が羅列されていました。
「Nice to meet you.」「Excuse me.」「My name is Tom Smith.」「What time is it now ?」などの挨拶表現です。
これらは授業の中でガチガチな英文法として学問的に教えるよりも、アメリカ人のALTと直接触れ合うことで小学生にはモチベーションが高まると考えます。
というのも、双方向のやり取りができて、実際に自分の英語が通じていることを実感できる方が効果的なんですよね。
私は初めてロンドンに行った時、ヒースロー空港でドルとポンド交換する必要がありました。
その時が初めてだったと記憶しているのですが、「Can I exchange ?」と不安感はいっぱいだったのですが、思い切って英語を喋って、通用しました。
いわゆるこのような成功体験が小学生にも、英語をどんどん話して、自分の言いたいことを表現する積極性につながるのではないかと考えます。
その反対は、次のような授業中における文法説明になるのではないかと思います。
「Nice to meet you.」は「It is」が省略されいるんだよ、真主語は「to meet you」なんだよ、というような学問的な説明ですよね。
そんなことをしてしまうと、せっかくALTと英会話をした経験が一瞬で無駄となり、その時点で落ちこぼれてしまう小学生が出てきます。
つまり小学生の時点で英語が嫌いな生徒を生み出しかねません。
しかし従来の中学校における英語の授業は、たくさんの英語嫌いの生徒を作り出してきました。
極端に言えば、何年間も英語を勉強している割には、「話せない」「聞き取れない」日本人を養成してきたわけです。
それは「英文法の理解」と「和訳の仕方」に特化して英語教育を進めてきた国の責任です。
ですから日常英会話で使われるフランクな英語表現は、日本人にとっては極めて難しい部類のものになります。
それらは学問的ではないということで、明治時代から、教科書から排除されてきたからです。
そして成人のアメリカ人でもよく分からないような英文法を、なぜか日本の英語教育では重宝してきました。
そしてその英文法に詳しい受験生が大学入試を突破して、難関大学へ合格するという状況が放置されてきたのです。
ですがやっとセンター英語を廃止しようとする指針が、独立行政法人である大学入試センターから発表されました。
その目的は、実用的な英語の運用ができる日本人の育成にシフトするためなのではないかと考えます。
ここまで極端な言い方をしてしまったため、英文法完全不要論のように聞こえてしまうかもしれません。
ですが、実は私はアメリカ人やイギリス人と英会話を進めていく上で、何度も英文法に救われた経験があります。
本題からは外れてしまいましたが、英文法の習得がどうして難しいのかを説明していきたいと思います。
英語の学習はほとんどが英単語を覚えることです。極端に言えば8割から9割が語彙力の有無ではないかと考えます。
英会話におけるネイティヴの発言の聞き取りは、強く聞こえた英単語を意識することが最重要です。
強く聞こえるということは「キーワード」です。その「キーワード」さえ聞き取ることができれば、文脈は理解ができます。
それは英単語の1語です。例えば例文を挙げて説明してみましょう。

「I think that the man over there is innocent.」

上記の意味は「向こうにいる男性は無実だと私は思います。」になります。この中の「キーワード」は形容詞「innocent」ですね。反対語は「guilty」です。
ほとんど聞き取ることのできない単語がこの1文の中に複数ほどあります。「that」「the」「is」です。
これらのような英単語は日本人には聞き取れません。というよりもまともに発音されていません。これを私たちは以下のように「カタカナ英語」で暗唱してきたのです。

「あいしんくざっと ざまんおーばーぜあ いず いのせんと」

何のこっちゃという話ですよね。名詞「man」と形容詞「innocent」だけで聞き取れたことになるんです。それで十分に言いたいことは完了しています。
この2語でその人の発言を理解すれば良いのです。ただし形容詞「innocent」がプラスイメージであることは強く意識して欲しいですが。
英語の学習のほとんどが英単語の習得だということを上記で書きました。
そして英単語の並べ方のルールが英文法です。これには「時制」「仮定法」「現在完了」「比較」「不定詞」「進行形」「受動態」などがあります。
これらを習得する一番良い方法は、難しい単語を使って例文を作らないことです。
例えば、「現在完了」を例に挙げてみましょう。これは過去でもないし、現在でもないんです。どちらも含むんですね。

He has been busy for two hours.

上記の意味は「彼は2時間ずっと忙しい。」です。2時間は「時間の幅」を意味します。「for three hours」「for five years」などです。
つまり「2時間前に忙しい状態が始まった。」「そして今でも忙しい。」これが過去と現在を含む現在完了の基本です。時間に「幅」がありますよね。
教科書はやたらと新出単語を使って例示しますが、それも学習の困難さに拍車をかけているように思います。

今回は「現在完了」だけを1例としてあげてみました。これを例に出した理由は以下です。
私はこれまで40年間近く英語の勉強をしてきて、アメリカ人やイギリス人と英会話をする中で、「現在完了」を使った経験がほとんどありません。
つまり英会話ではほとんど必要のない英文法を、延々と頭に詰め込んできたのです。非実用的かつ非効率的な英語教育の弊害だと考えます。
ということは、英文法の学習よりも、もっと重要な学習があるはずなのです。絶対的なことだとは言い切れないのですが、「口語的な語彙力」ですね。

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